潰瘍性大腸炎と下痢止め

潰瘍性大腸炎の下痢に、下痢止めを使っていいの!?ダメなの!?

潰瘍性大腸炎 下痢止め

病院に行くと、市販の下痢止め薬がたくさん売られていますね。

 

潰瘍性大腸炎では良く下痢になりますので、
下痢止めを使いたいと思うことがあるかもしれません。

 

潰瘍性大腸炎に、市販の下痢止めを使っても良いのでしょうか??

 

わたしは昔から薬嫌いだったため、
潰瘍性大腸炎で下痢が辛くてたまらなかったときも、
下痢止めは使いませんでした。

 

ただ、「使えば楽になるのだろうか!?」と思った覚えはあります。

 

でも、なんとなく、「身体が出そうとしているものを止めてはいけない
っていう思いがありまして、下痢止めのかわりに、
薬以外の、下痢に良いとされるものをたくさん試しました。

 

 

 

 

さて、下痢止めに話を戻しますが、

 

最近では、「原因があって下痢になるので、むやみに下痢は止めてはいけない」

 

「下痢は、無理に止めずに出してしまう方が良い」と言われるようになってきました。

 

 

特に、ウイルスや細菌の感染で下痢になった場合、体の外に出さないとよけいに具合が悪くなってしまいます。

 

腸の中に害のある菌やウイルスが入ったから下痢によって排出しようとする作用が働くわけなので、
悪いものがきちんと排出される以前に下痢を止めてしまっては逆に体の回復が遅くなってしまう恐れがあるのです。

 


下痢止めの成分!ロートエキス、タンニン酸アルブミン、ロペラミド、クレオソート、ベルベリン、アクリノール

さて、下痢止めには、
ロートエキスやタンニン酸アルブミン、ロペラミド、クレオソート、ベルベリン、アクリノールなどの成分が含まれています。
一つづつ、見ていきましょう。

 

@【ロートエキス】について。

 

このロートエキスの添付文書には、
潰瘍性大腸炎のある患者は中毒性巨大結腸をおこすおそれがある。」とハッキリと書かれています。

 

ですから、服用する時には、慎重にしなければならない、ということですね。

 

ロートエキスは、緑内障の患者や重い心疾患のある方には使ってはいけない成分です。

 

内臓の平滑筋のけいれんを抑えたり、胃酸の分泌を抑える作用があり、
胃炎や胃潰瘍などによる腹痛に用いますますが、
潰瘍性大腸炎の患者は、ロートエキスの入った下痢止めを、勝手に使わない方がいいでしょう。

 

A【タンニン酸アルブミン】について

 

タンニン酸アルブミンは、腸の炎症をしずめるお薬です。

 

タンニン酸アルブミンの添付文書には、
一番最初の禁忌の欄に「出血性大腸炎の患者」と書かれています。

 

腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢患者では、
症状の悪化、治療期間の延長をきたすおそれがある。とのことです。

 

また、牛乳アレルギーの方も、使ってはいけません。
ショックまたはアナフィラキシー様症状を起こすことがあるからです。

 

細菌性の下痢には原則禁止で、潰瘍性大腸炎については記述はありませんが、
使わない方が無難かもしれませんね。

 

 

B【ロペラミド】について

 

ロペラミドは、腸の運動を強力におさえるため、強い下痢止め効果を発揮します。

 

ただし、対症療法薬ですので、下痢の原因そのものを治すことはできません。

 

ロペラミドは、出血性大腸炎の患者には使用できません。

 

腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な感染性下痢患者では、症状の悪化、治療期間が長引く恐れがあるからです。

 

また、潰瘍性大腸炎の患者も使用できません。

 

中毒性巨大結腸を起こすおそれがあります。

 

C【クレオソート】

 

木から作られる木クレオソートを含む製品で有名なのは、「正露丸」です。

 

正露丸は、木クレオソートを主成分に、アセンヤク末、オウバク末、カンゾウ末および陳皮末などの
生薬を配合した独特の香りを持つ丸剤です。

 

「木クレオソート」は腸の運動を止めないで、腸内の水分バランスを調整し、おなかに作用します。

 

一方でクレオソートは、@高濃度で細胞を傷害し、A強い腐食性があり、しかも解毒薬がなく、
B劇薬に指定されていて、Cヒトに対する発がん性が否定されていない薬剤です。

 

正露丸(大幸薬品)の添付文書には、「皮膚に付着したらせっけん及び湯を使ってよく洗ってください」と書かれています。
けれども、皮膚に付けてはいけない薬を内服しても大丈夫なのか、危険性については何の記載もありません。

 

実は、正露丸の常用量の約4倍の量を服薬して腸管壊死を起こし腸管切除を受けた症例も報告されています。

 

薬害オンブズパースン会議が調査を委託した「医薬品・治療研究会」の報告によれば、
動物実験の結果からヒトの場合の中毒量を推定すると、常用量の約2〜4倍となります。

 

消費者が、薬が効かないと感じ増量して服用することも考えられることから、
常用量の約2〜4倍の量は、一般市販薬では思わず飲んでしまうかもしれない量ですよね。

 

D【ベルベリン】

 

ベルベリンには、腸のぜん動をゆるめたり、腸内の腐敗や異常発酵をおさえる作用があります。
下痢症の治療に用いますが、細菌性の下痢の場合には使ってはいけません。

 

出血性大腸炎の患者(腸管出血性大腸菌(O157 等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢患者)では、
症状の悪化、治療が長引く可能性がありますので、使ってはいけないと書かれています。

 

E【アクリノール】
アクリノールは、一般細菌に効果がある、殺菌消毒剤です。
大腸菌や黄色ブドウ球菌など、食あたりの原因となる菌を殺菌し、腸内の異常発酵を抑えます。

 

副作用の面では、皮膚に対する副作用で、塗布部の疼痛、発赤腫脹等、潰瘍、壊死、過敏症 などの副作用が出る恐れがあるようです。

 

腸は、外に出ている皮膚ではないのですが、・・「潰瘍」という副作用が気になりますね。

 

中毒性巨大結腸症の恐れがあるから、潰瘍性大腸炎の時には、市販の下痢止めは飲まないで!

さて、「ロートエキス」や「ロペラミド」を飲むと、中毒性巨大結腸症になる可能性があると書かれていましたが、
中毒性巨大結腸症とは一体なんなのでしょうか?

 

中毒性巨大結腸症とは、潰瘍性大腸炎が急激な悪化をすることにより大腸の動きが停止し、

 

大腸の内部にガスや毒素が溜まりだし、大腸が大きく膨らんでくる病気です。

 

発熱や脱水症状、精神状態の異常が認められる全身症状が同時におこります。

 

潰瘍性大腸炎の場合には、市販の下痢止めを飲むことで、
より大きな合併症である中毒性巨大結腸症を引き起こす可能性があるのです。

 

ですから、潰瘍性大腸炎からくる下痢の場合には、
市販の下痢止めは飲まないようにしましょう。

 

 

下痢止めを飲んでもよい下痢は、どんな下痢?

ちなみに、【感染性の下痢ではなく、下痢止めを飲んでもよい下痢】には、

・過敏性腸症候群
・消化不良による下痢
・冷えや生理に伴う下痢
・その他、一過性の下痢

 

があると言われていますが、下痢の原因がはっきりしないもの、
下痢が続く場合には、気休めに下痢止めを飲むのではなく、
腸を整えてあげることを意識した方がいいかもしれません。

 

下痢止めは薬ですから、必ず副作用のリスクはあります。

 

体にとって自然なものではありませんので、
下痢止めをむやみに使ったり、常用することはオススメできません。

 

 

下痢が続く、すぐ下痢になる方はまずは腸内環境を整えましょう。

 

同じものを食べても、下痢する人と下痢しない人がいます。

 

腸内環境が整って、免疫力が上がると、有害な物体が身体の中に入ってきても、
腸内で十分に処理できるようになります。

 

腸内環境が良い人は、有害菌が増えにくい環境になっており、
下痢にならずに済むのです。

 

これからご一緒に、腸内環境を整えていきましょう。