潰瘍性大腸炎と「ロイケリン」(メルカプトプリン)

ロイケリンと潰瘍性大腸炎

1950年代に開発され、白血病を治療するために、ロイケリンは使われてきました。

 

遺伝子DNAの材料分子(アデニン、グアニンなど)の代わりにがん細胞に取り込まれてDNAの複製を妨げ、
それによってがん細胞の分裂を阻止することで、抗がん作用を発揮します。

 

DNA合成の阻害によって白血病細胞の働きを抑えるため、免疫に関わる白血球の数が少なくなります
そのため、免疫力が弱くなります。

 

「免疫力を弱める」という特徴がありますので、ロイケリン(メルカプトプリン)は、
クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性疾患の治療薬として用いられることもあります。

 

ロイケリン(メルカプトプリン)は免疫抑制作用があるため、重大な副作用としては、白血球や血小板が減少する「骨髄抑制」が代表的です。

 

他には肝機能障害の副作用が出る可能性もあるため、定期的に肝機能のチェックを行います。
いずれにせよ、少しでも体の異変を感じたらすみやかに病院に連絡することが大切です。

 

 

ロイケリンを使ってはいけない人、慎重に使うべき人、重要な基本的注意

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

(1)ロイケリンの成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
(2)フェブキソスタット、トピロキソスタットを投与中の患者

【慎重投与】(慎重に投与すること)

 

肝障害のある患者 副作用が強くあらわれるおそれがある
腎障害のある患者 副作用が強くあらわれるおそれがある
骨髄抑制のある患者 骨髄抑制を増悪させるおそれがある
感染症を合併している患者 骨髄抑制により感染を増悪させるおそれがある
水痘患者 致命的な全身障害があらわれることがある
高齢者 高齢者では腎機能等生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすいので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等

●妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。

 

動物実験(ラット、マウス、ウサギ、ニワトリ)で胎児の発育不全、吸収胎児数の増加、奇形等が認められている。

 

●授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。(授乳中の投与に関する安全性は確立していない。)

抗悪性腫瘍剤を併用している患者 ロイケインと、他の抗悪性腫瘍剤を併用した患者に、急性白血病、骨髄異形成症候群(MDS)等の二次発癌が発生したとの報告がある。
小児

小児に投与する場合には、副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。

 

小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。

 

【重要な基本的注意事項】

@骨髄抑制、肝障害等の重篤な副作用が起こることがあるので、
頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど、
患者の状態を十分に観察すること。

 

異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、
遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。

 

A感染症・出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。

 

 

相互作用

【併用禁忌】(併用しないこと)

 

生ワクチン乾燥弱毒生麻しんワクチン乾燥弱毒生風しんワクチン経口生ポリオワクチン乾燥BCG 等 免疫抑制下で生ワクチンを接種すると発症するおそれがある。免疫抑制下で生ワクチンを接種すると増殖し、病原性を現す可能性がある。
フェブキソスタットトピロキソスタット 骨髄抑制等の副作用を増強する可能性がある。ロイケリンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼが阻害されることにより、ロイケリンの血中濃度が上昇することがアロプリノールで知られている。これらの薬剤もキサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつことから、同様の可能性がある。

 

【併用注意】(併用に注意すること)

 

アロプリノール

ロイケリンの副作用を増強する。
併用する場合はロイケリンの用量を通常量の1/3〜1/4に減量すること。

ワルファリンカリウム

抗凝血作用が減弱するとの報告がある。
併用する場合には凝固能の変動に十分注意すること。

 

機序は明らかではないが、本剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し、ワルファリンカリウムの代謝を促進させると考えられている。

不活化ワクチン
B 型肝炎ワクチン
インフルエンザワクチン等

不活化ワクチンの作用を減弱させるおそれがある。
免疫抑制作用によってワクチンに対する免疫が得られない可能性がある。

 

 

 

ロイケリンの詳しい情報は、添付文書より。

 

 

 

 

ロイケリンの副作用

【副作用】

 

重大な副作用

骨髄抑制汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、
血小板減少、貧血等の骨髄抑制があらわれることがあるので、
頻回に血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、
異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと

その他の副作用

血液・・出血

 

肝臓 ・・肝障害、黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等
肝機能検査値異常

 

腎臓・・血尿、乏尿

 

消化器・・食欲不振、悪心、嘔吐、潰瘍性口内炎、下痢

 

過敏症・・発疹、紅斑その他・・発熱、脱毛、膵炎