大腸の病気一覧

大腸憩室症とは?

憩室って何ですか?

憩室とは、大腸の壁の一部分が弱くなって外側に飛び出し、袋状になったものです。
下 腸からS状結腸によくみられます。

 

大腸の憩室は誰にでもあるのですか?

誰にでもあるわけではありません。
憩室は欧米人に多く、以前の日本人には少なかったのですが、
最近は、10人に1人の割合で憩室が見つかるようになりました。
年齢が上がるほど、発生頻度は高くなります。
男性のほうが女性より1.5〜2倍多く発生します。

 

憩室ができる原因は何ですか?

憩室は、繊維分の少ない肉類などを
多く食べつづけるとできやすいとされています。

 

その理由は、食物繊維の少ない食事は、便をあまりつくらないため、
便を送り出す大腸の運動が活発になるからです。

 

すると大腸の内圧が高まって、ケイレンのような収縮運動をするようになり、
便はさらに出にくくなります。
内圧もますます高まり、ついに粘膜の弱い部分が、外へ飛び出してしまうのです。

 

 

大腸憩室症ってどんな病気ですか?

大腸憩室症には、先天性のものと後天性のものがありますが、
ほとんどは後天的に発生します。
一度できると消えることはなく、年をとるほどふえてきます。
大きさはだいたい5 oくらいで、大きくても10 o前後です。
憩室があるだけでは、症状はあらわれません。
症状が出るのは、合併症が起こったときです。

 

憩室に伴う合併症

憩室に伴う合併症には、どのようなものがありますか?

憩室炎、大腸周囲膿瘍(のうよう)、大腸穿孔(せんこう)、
大腸の狭窄(きょうさく)、閉塞(へいそく)などがあります。

 

憩室炎とは・・憩室に食べ物のかすや便、異物 どが入りこんで
粘膜が刺激されているところに、腸内細菌などが感染すると、炎症が起こります。
主な症状は、腹痛と発熱です。

 

大腸周囲膿瘍(だいちょうしゅういのうよう)とは・・憩室炎がひどくなった状態です。
腸に穴があき、細菌がもれ出て、大腸の周囲の組織に膿瘍(膿がたまったもの)をつくります。
腸 腹痛や発熱は、さらに強くなります。

 

大腸穿孔(だいちょうせんこう)とは・・腸壁に穴があき、腹膜炎を起こしたり、
他の腸管、腹壁、膀胱への瘻孔(ろうこう、バイパスのこと)ができたりします。
さらにひどくなると、他の臓器や腹壁、会陰部とつながってしまうこともあります。
こうなると、大出血を起こすようになります。
憩室は、腸からの大出血の最大の原因となります。

 

大腸の狭窄・閉塞.とは・・.憩室炎の炎症で腸の壁が厚くなって、
腸管がせばまったり、ふさがるようになります。
便の通りが悪くなり、吐きけや嘔吐があらわれます。

 

 

憩室の検査&診断

憩室は多くの場合、ほかの検査で偶然にみつかります。
たとえば胃の造影検査のためにバリウムを飲み、たまたま数週間後に腹部のX線検査を受けたような場合に、偶然憩室に残ったバリウムによって、存在が分かったりします。

 

炎症を起こしている憩室に入りこんだバリウムは、症状を悪化させるので、まず炎症の治療を優先させます。
症状が改善したら、あらためてX線や内視鏡で検査をし、診断を確定します。

 

憩室がある人は、定期的にすべての大腸を調べ、憩室がある位置や個数を知っておきます。
そして症状が出たら医師にすぐ相談するようにします。

 

憩室の治療法

憩室があっても、症状がなければ治療は必要ありません。

 

憩室炎を起こしていたり、出血があるときは、鎮痛楽、抗生物質、止血薬が使われます。

 

合併症があっても、症状が軽ければ、手術にはなりません。
ただし、憩室炎を繰り返して大腸が細くなり、便やガスの通過が悪くなることがあります。
このような場合は、便秘や腹部膨満感が強くなるので、細くなった腸管を手術で切除することがあります。

 

また、穿孔で腹膜炎を起こしているときは、緊急手術が必要になることもあります。